病院長挨拶

病院長

 2018年の年頭にあたり、新年のお慶びを申し上げます。今年の干支は、戌(いぬ)ですが、十干十二支で正確にいうと戊戌(つちのえいぬ)ということです。 前回の戊戌は1958年でしたので、この年生まれの人は還暦ということになります。

 さて、今年は、国による6年に一度の診療報酬と介護報酬の同時改定の年です。2025年問題、2035年問題などを見据えて、地域医療構想、地域包括ケア及び社会保障のための財源確保などの課題が 山積状態です。日本の今後30年間の高齢者の増加率は世界一であるのみならず、人類史上最速だそうです。かくいう私もその当事者の一人でありますが。更に千葉県などの大都市近郊で、この傾向は一層顕著となります。 その一方で、出生数は減少を続け、人口年齢構成が大きく変わることになります。
 これまでの日本の医療は、救命率の向上と傷病の治癒・緩解を目指して進歩してきました。その結果、平均寿命(男性81歳、女性87歳)が伸びて男女とも世界トップクラス、さらに健康寿命の伸びは、平均寿命の伸びを上回ってきています。 巷では、医療崩壊云々と語られることもありますが、実際には、日本ほど高度な医療をこれだけ多くの人々が受けられる国はありません。然るに、これからは、日本の医療に求められるものが、 少し変わっていくかもしれません。病気や怪我を治癒に向かわせようとする急性期医療ばかりではなく、老いや看取りにいかにして対応していくかが、地域社会での大きな課題となり、我々医療従事者にも求められることとなるでしょう。
 当院は、これまで通り地域に根ざした急性期・高度急性期病院としての機能を充実させていきます。その上で、今後は、回復期医療、慢性期医療・介護、在宅医療、看取りなど地域の医療機関、介護機関と 今まで以上に連携を深めることによって、地域医療に貢献して参ります。したがって、急性期治療が終了した患者さんには、別の医療機関等への移動をお願いすることが多くなると思います。また、数が限られている急性期 病床を有効活用するために、入院中の患者さんに部屋の移動を頻繁にお願いすることも増えてくるかと思います。そして、病状が安定した外来患者さんは、地域のクリニックや診療所へ紹介させていただくことになります。 これらは地域医療構想、地域包括ケアに基づくものであることをご理解いただき、地域の医療を維持していくためにもご協力のほど、宜しくお願い申し上げます。

 本年が皆様にとりまして、より善き一年となりますよう。

2018年1月

病院長景山雄介